サウナ施設でよく見かけるようになったチューリップのような形をしたサウナハットですが、あれを単なる「意識高い系のファッションアイテム」だと思って敬遠しているとしたら、あなたは自分の髪を守るための最強の防具を放棄しているのと同じことになり、将来的に薄毛のリスクを背負うことになるかもしれません。サウナハットの最大の役割は、断熱効果によって頭部を高温の熱気から物理的に守ることにあり、サウナ室内の熱気は上に行くほど温度が高くなる性質があるため、体よりも高い位置にある頭部は最も過酷な熱ダメージに晒されています。頭が熱くなりすぎると、のぼせや頭痛の原因になるだけでなく、先述したように髪のタンパク質変性や頭皮の乾燥を招きますが、ウールやフェルト素材で作られたサウナハットを被ることで頭皮周辺の温度上昇を抑え、髪への直接的な熱伝導をブロックすることができます。これにより、髪のパサつきや切れ毛を防ぐとともに、頭皮の水分蒸発を防いで乾燥ダメージを軽減し、健やかな発毛環境を維持することが可能になります。また、頭部を冷やす(熱くなりすぎないようにする)ことは、自律神経の乱れを防ぎ、より長く快適にサウナに入っていられるようにするため、深部体温をしっかりと上げて「ととのう」ためのサポートアイテムとしても機能します。最近ではタオル生地やリネン素材など様々な種類のサウナハットが登場していますが、選ぶ際は断熱性が高く、耳まで隠れる深めのデザインのものを選ぶとより効果的です。もし専用のハットがない場合は、濡らして固く絞ったタオルを頭に巻くだけでも代用可能ですが、乾いたタオルだと断熱効果が低く逆に熱を集めてしまうこともあるため注意が必要です。サウナハットを被ることは恥ずかしいことではなく、自分の髪と体を大切にするサウナリテラシーの高い証であり、賢いサウナーの常識となりつつありますので、堂々と被って熱波から大切な髪を守り抜いてください。